2024年9月

  • 山梨県へ弾丸探索

    タイトルからも分かる通り、唐突な山梨県紀行です。

    と言っても、7月に訪れたような高原ではなく、都心からも中央本線でサラっと行けるようなエリア、正確な場所は言えませんが、大月~甲州あたりにほぼ思い付きで行ってきた記録となります。

    さて、菌類探索では一切訪れたことのない山梨県のエリアに思い付きで来たものですが、理由としては単純に、「夏休みの渓流釣り遠征で訪れたこの周辺の山々はきのこが多そうだな~」などと言ったことがあったからです。

     

    加えて、私がしているアラゲコベニチャワンタケ属の研究は絶賛進行中であり、確実にサンプル採取をすることが必要でした。8月はメインフィールド周辺では全く見つけられず採取もできておらず、先週ようやく採取できたのですが、更にサンプルが必要なので、確実に生えているだろうと思う環境が多く感じたからですね。

     

    そして更にもう一つ、今回のエリアに訪れたかった理由がありますが後ほど。

     

    と言った形で、急遽山梨県の初場所へ行ってきました。

    とはいえ初場所なので、ストリートビューなどを見て選んだ適当な山に入ってみました。

     

    環境としては、まさに外生菌根菌が好む、ブナ、ミズナラ、アカマツなどが混在する雑木林!

    ウラベニホテイシメジやクリフウセンタケ、サクラシメジなどの極めて美味な食用菌が好む環境です。私のメインフィールドで雑木林と言ったら、クヌギ、コナラ、シイ、カシなどの混生林なので、同じ広葉樹でも生えるきのこの種類が明らかに異なると感じます。

    それに加えて、周辺に渓流があり、その周りはスギの植林地となっているため、ヌメリガサ科の腐生菌や冬虫夏草系統なども期待できる。適当な山を選びましたが、とんでもなく魅力的に感じました。

     

    オニタケ

     

    ミズゴケノハナ近縁種

     

    チチアワタケ

    地元の公園で群生しているイメージが濃かったので、そこそこ標高のある雑木林のアカマツ樹下で出ているのは違和感がありましたw

      

    ツチナメコ

    ナカグロモリノカサ

    でかい!とにかくでかいです。登山道の真横に突然現れたものだったので思わず声が出ましたw

    普段見る個体の10倍近い大きさがあると思います。

     

    本格的な登山道に入る前の、地面がコンクリートの林道のエリアから、真横を魅力的な渓流が流れていますが、登山道に入ってからは、下流部の水量と緩やかな流れからは想像もできないレベルで大規模な滝が連続していました。結構驚きました。夏休みに投稿した渓流遠征の川の支流ですが、水量だけなら下手したら本流よりも多いのではないかと感じました。地図で見てもかなり細く表示されているので、アブラハヤぐらいしかいない沢なのかと思いきや、間違いなくイワナが生息しているであろう山岳渓流でした。

     

    これは近い未来、値似鷺などを誘って本格的に釣行したいものです。

     

    そして本来は、山頂まで登り、そこから別の山を経由して行きとは別の駅に出るつもりでした。

    ですがこの辺りから無視できないレベルで雨が降り始め、残念ながらこれ以上上ることはできないと判断。

    悲しいですが下山です。と言っても、この辺りから登山道は沢と離れていき、現時点で採取できていないアラゲコベニチャワンタケ属は見つかりにくくなりそうなので、むしろ下りながら探した方が良いのでは?と思っていました。登れば登るほどブナの原生林となりますが、外生菌根菌系がほとんど見つかっていないので、その点でも下った方が良いかな?と思い下山。

     

    結局この判断が最善だと、すぐに気づくこととなりました。

     

    ウラムラサキシメジ

    9月に腐葉土から群生する種と言ったら真っ先に本種が思い浮かびます。カサだけを見ると地味なきのこに見えますが、ヒダは目が覚めるような鮮紫色です。ヒダを撮影したものの、ピンボケすぎたためここには載せられず。

     

    環境的に、ワンチャンクリフウセンタケだったりしないかなぁと思いましたが、近づいて見て、あぁ、裏だけ異様に紫色の奴だ、となりました。

     

    トガリツキミタケ

    オオイチョウタケ

     林道の下の沢沿いに群生しているところを、登る時点で既に発見していました。撮影したかったものの、以外と降りにくそうな場所だったため、先の登山のことも考えて惜しくもスルーしました。ですが雨で下山を余儀なくされたことによって膨大な時間ができたので降りて撮影。

    何気に4年ぶりくらいに見た気がします。やはり迫力が凄まじいですね。シロハツモドキのようにも見えますが、ベニタケ属のように泥を被っていることはなく、何故超巨大なので、とんでもなく壮観です。

     

    ちなみに本種は、個人的にきのこの中でも美味しさは上位だと思っています。癖がなく、歯切れが極めて良いため、濃い目の味のスープや煮物に合います。今回は4年ぶりの実食となり、帰宅後ボルシチにして食べましたが、歯切れと香りが最高です。

     

    ツノマタタケ

     

    センボンイチメガサ

    雨での潤いや、背景のぼけ加減がいい感じで加わり、過去TOPレベルで美しく撮影できたきのこ画像となりました。

     

    その後、登山道が終わり、麓に。まさか戻ることになるとは思わなかったでしょう。

    そして時間が膨大に余ったので、小規模な沢が流れている森を適当に選んで移動しました。と言っても初場所ではなく、渓流釣り目的で4年前に訪れたことのある場所ですが。

     

    トキイロヒラタケ

    何気に人生で初発見となりました。梅と思われる木の枝に生えていて驚きました。ピンク色のヒラタケ型の子実体が見えた瞬間、まさか!?と感じ、予想は的中。

    形状はウスヒラタケと同じですが、図鑑の記述にある通り、ごく幼菌でない限り子実体が強靭になっていることを確認できました。取ってみようとすると、普通に柔らかめのカワラタケぐらい硬くて驚きました。

    ウスヒラタケは成長するほど水っぽく柔らかくなりますが本種は逆なようですね。

     

    Scutellinia sp

    今回もノルマ達成です(笑)結局、途中で降水により下山したのは正解だったようでしたね。安全面でもきのこ面でも。沢沿いは湿った朽木が多く、アラゲコベニチャワンタケ属には魅力的に感じましたが思いの外見つからず。移動先でもなかなか見つからず、焦っていましたがなんとか見つけられて一安心です。

     

    そしてその後、思いの外きのこは少なく、それなりに時間が経ってしまったため、最終目的地に行くため、電車で移動。その目的地と言うのは…

     

    パーキングエリアです。それもただパーキングエリアに行きたかったのではなく、「初狩PA」に行きたいと、前々から思っていたのです。

    なんで?と思いますよね。はい、中央道沿いのPAの中ではややマニアックな部類に入ると思います。まぁ1つ手前が談合坂なだけありますからね。

    単純に、夏休みに遠征で訪れた渓流の近くにあると言うのと、高速バスで富士山に行く際に何となく気になっていたからです。調べてみると、小規模ながら魅力的なフードコートとお土産売り場があり、しかも高速道路外から徒歩でも入ることができるので、これは行かない手はない!と思い続け、本日行くことにしました。

     

    珍しく自撮りをするレベルで嬉しかったようです。

     

    朝からほとんど何も食べずに14時30分になったため、まずは昼食。このPAを調べた際に、メニューが3種類だけ書いてあったため、結構小規模なんだなぁと思っていましたが実際に行ってみると50種類以上ありました。色々と魅力的なメニューがありましたが、調べた際に出てきて、これは旨いに違いない!と感じていた野菜炒め定食を注文。

    予想以上のボリュームですが、890円と、量を考えたらかなりリーズナブルに感じ、味も素晴らしかったです。

    やはり、PAや道の駅などで食べると、普段よりも美味しく感じますね。単純にテンションがあがりますよね。

     

    PAと言えど、謎に数年前から気になっていた場所なので満喫。数量限定の納豆があるようですが残念ながら完売となっておりました。

     

    と言った形で、心行くまで初狩PAを堪能し、夕方になったので帰宅。特定の小規模なPAを堪能って、ある意味変態ですよね…(笑)

     

    今回は雨+曇りだったため、見えませんでしたが、富士山が綺麗に見えることでも有名だそうです。

  • 振替休日という魅力的な1日

    文化祭の直後と言ったら振替休日です。当然ながらフィールドへgo!

     

    そう言えば、富士山探索のきのこなど、図鑑にボチボチ追加しています。新しく追加した種がもう少し増えたら、どこかの記事で一気に追加通知をしたいと想います。

     

    さて、振替休日という事で、去年はカワムツをガチ狙いしに、ある渓流へ訪れました。

    今年も同じように、夏がまだ残る時に、今年最後になるであろうカワムツこ大爆釣をしたいなと考え、7月の3連休で訪れたフィールドへ。

    7月と同様に、今回も釣行しつつ、いいかんじの森で菌類探索もやっていくスタイルでいきます。

     

    前回、2年前に巨大カワムツが大量にいたと言うことで釣行をした謎の激濁り水路では、カワムツの姿はほぼなく、3cmほどの小バスが1匹だけ釣れて終わりました。今回も厳しいだろうなぁと思いましたが、前回は増水で入ることのできなかった堰を攻めたところ、15cmほどのコバスが入れ食いでした♪

    カワムツ狙いで投げたスプーンで、ルアーチェンジをせずに毎投ヒットするレベルに警戒心がなく、その気になれば、堰にいたバスを1匹残らず一掃できたと感じる程でした。

    詳細は近日公開されるであろう動画の方でご確認お願い致します。

     

    そして激濁り水路では結局カワムツは釣れず、前回と同様に支流へ移動。

    まぁ…釣れますよね(笑)

    いい感じで支流が5本ほどあり、遊歩道があるため、いい感じにランガンしてカワムツを釣れるのが中々に楽しいです。

    まぁ今回も、いい感じに取れ高が手に入ったと思います。

     

    その後、満足するまでカワムツを釣り、移動。以前から地図で確認していた野池へ訪れてみましたが、オタマジャクシだらけでバスの気配はなし。更にそこそこお値段のするルアーが謎の場所で根掛かったり(回収できた)したため、これ以上意味はないと感じ、離脱。野池の記事、動画は割愛させていただきます。

     

    そしてお次はきのこです。前回とほぼ同じフィールドを探索しましたが、まだ季節は夏のようですね。

     

    フウセンタケ属

    やや目立つツバを持ち、カサには強烈な粘性がある。アブラシメジ系か?

     

    タマゴタケ

    最近の研究で、低地に発生し、柄のだんだら模様が強いような個体はサトタマゴタケ、寒冷地に発生する大型で色が薄目の個体がタマゴタケと言うように分離されたため、今回の個体はサトタマゴタケと言うことになります。図鑑に追加したばかりなんですが、早速修正する必要がありそうです。

    それにしてもタマゴタケを見つけても興奮しなくなったものです(笑)。2か月前に見た際は、久しぶりすぎる出会いとなり、鬱陶しい程に興奮していましたからねw

     

    ニオイドクツルタケ

    シロタマゴテングタケ感がありましたが、しっかりと柄にササクレがあり、塩素臭もしました。

     

    タマゴテングタケモドキ

    すぐ近くに、赤色のベニタケ属とブドウニガイグチも発生。撮影しようとしたところ、アリの行列が足元にあり、絶叫したシーンが動画で見れますw

     

    ベニウスタケ

    何気に初発見となりました。偶にシュイロガサと混合されていますが、質感が結構ことなりますね。

     

    ヨソオイツルタケ

    とにかく巨大でした。ここまで巨大な本種は見たことがありませんでした。別種かとも思いましたが、ヨソオイツルタケでよさそうです。

     

    シロテングタケ

    恐らく5年ぶりに見たと思います。意外と見つける機会がなかったようでした。本種は当然ながら毒成分を含みますが、シラフタケと呼び食べる地域もあるようです。正直信じられませんよね…

     

    今回のフィールドに来た際には、昼食やらなんやらで毎回お世話になる産地直売所で昼食。

    普段は載せることはありませんが、フードコートで食べた定食が極めて絶品だったので添付。このボリュームで800円。

     

    その後、一通りこのエリアで知っているフィールドで探索をし、気づけば夕方となっていたため、帰宅とします。

     

    Scutellinia sp

    帰宅と思わせ、最後にアラゲコベニチャワンタケ属です。

    本種は現在、部活動で絶賛研究進行中で、今回の探索でも新しくサンプル採取をしたいと考えていました。ですが、普段よく訪れるような高湿度な環境ではないので、まぁ見つかる可能性は低いだろうと思い、結局見つからずに帰路へ着きました。ですが、採取できなかったことに異様な後ろめたさを感じ、日没1時間前で、なんとなくありそうな雰囲気のある謎の森へ入ったところ見事に発見!!!

     

    今日見つけることができなかったらいつ見つけるんだ? この先探索に行ける回数も減る中、次に探索をしても見つかる保証はない、心がそう問いかけているように感じ、これは見つけるしかない!と気合を入れ、執念深く朽木をなめまわすように凝視し、発見しました。

    正直、今年最大レベルの感動でした。

    それなりに湿った朽木が多く、こりゃー生えているだろ、と思うような朽木でも見つからず、ただそれでも諦めずに探し続けた執念が、本種の発見につながりました。

    周囲に湧き水があり、ドロッドロの湿地と化した地面に落ちていた朽木に、オレンジ色の点々が見えた瞬間はもう歓喜なんてものじゃありませんでした。勝利ですね。私の執念が勝ちました。

     

    と言う訳で、今回の探索はハッピーエンドですね。完璧です。ルアーロストも0でしたし、川に落下、転倒などの事故もありませんでした。

    結構完成した探索だったなと、個人的に感じ、未練もなく、夕方の田園地帯を歩いて市街地まで進むのは最高の気分でした!

     

  • 展示用にきのこを採取2

    文化祭2日目です。1日目は、超猛毒と記載したシロウロコツルタケや、冬虫夏草の標本がなかなかに好評でした。ありがとうございます!

    当然ながら2日目も、当日採取の生きのこを展示していきます!

     

    1日目に展示していたきのこは恐らく翌日には腐っているであろうため、そのまま使い回すことはできないので、文化祭の後、処分。

    去年は2日間とも、当日の早朝に地元の公園で採取したもののみでしたが、今年は1日目に前日に採取したきのこも展示したため、凄まじいインパクトになりました。単純に野生のきのこが何種類も並んでいる姿だけでも好評だったため、2日目もそれを生かし、なるべく多くの種を展示していこうと思います。

    そこで、1日目の終了後、きのこの処分(埋葬)も兼ねて、翌日用の採取も行ってきました。

    1日目の夜、偶然埼玉県の方に行く予定があったため、その周辺で何度か行ったことのある森へGO! ちなみに6月の記事などで訪れたフィールドです。 

     

    気温は余裕の30℃超え。そして1週間以上降水はなし。ですが前回の如く、きのこの発生を心配する必要はありません。普通にきのこは出ているだろうと思います。

     

    オオシロカラカサタケ

    最寄り駅を出て2秒で見つかりましたw

    後ろにガードレールが見える通り、本当に小規模な芝生、いやただ草が生えているだけの空間と言ってもいいでしょう。駅の出口からすぐに広がるそのような場所にいきなり生えていました。それもでかい。この場所にオオシロカラカサタケが生えることは前から知っていたものの、過去最大級に巨大でした。

     

    とんでもない幸先の良さです。

    という訳で、安心を超えて逆に不安になるような気分で、本命の雑木林に向かいます。

    この時点でオオシロカラカサタケがあるのなら、雑木林は確実にきのこ天国と化しているに決まっています。

     

    クロハツ

    2年前、このフィールドを初めて訪れた際に大量発生に遭遇しました。当時はきのこの図鑑を作ろうだなんて思っていなかったので、特に丁寧な撮影も行わず。その後、またここを訪れた時にちゃんと撮影したいなと思っていましたが、去年は1本も見つかりませんでした。そして今年、複数の発生を確認できたため、一安心です。

     

    シロハツモドキ

    シロハツの方は地元の公園で大量に見られる一方で、発生環境は割と身近なものの、地元を含め、シロハツと比べると圧倒的に発見回数が少ない種です。

    このフィールドでは初めて見ました。シロハツは当日の朝、地元の公園で確実に収穫できるため、毒のモドキと一緒に展示することが叶うのは中々嬉しいです。

     

    ヤマドリタケモドキ

    この3日間、正直ヤマドリタケモドキに恵まれている気がします。このフィールドは何回も見たことがありますが、明らかに量が多いです。雨が降っていない、加えてずっと30℃超えだったのにどうしてだろうか?

     

    コナカブリテングタケ

    私は今回、初発見となりました。想像以上に小さかったです。

    普段よく見るようなヒメコナカブリツルタケなどとは結構雰囲気が異なり、シロオニタケ系とも違う、不思議な感覚でした。

     

    キアミアシイグチ

    夏の雑木林でよく見る、食用不適なイグチと言ったらまさに本種ですね。ヤマドリタケモドキなどに比べるとほっそりしており、色もくすんだ黄色で、正直食欲が沸く見た目ではないですね。

     

    ヒロヒダタケ

    1年前、このフィールドで大量に見られた種です。今回は2本だけでしたが。個人的に本種は毒々しさが極めて低い毒キノコなので、今回展示用に収穫できたのは嬉しいところです。

     

    今回も夕方1時間ほどの探索だったので、探し残したエリアは沢山。ですが、この短時間でも相当に多く、それも状態の良い個体ばかり収穫できたので、とりあえず明日の展示は心配なしです。

    そして今回も毒種ばかりになりましたが、保管のために、一晩冷蔵庫に入れておきますw

     

    2日目

    前日と同様に、日の出と共に出発し、地元の公園へ行きます。1日目と同じ公園ですが、1日目で訪れなかったエリアを中心に探索していきます。

     

    カッパツルタケ

    1か所に8本ほど発生していました。色の写的にカバイロツルタケにも見えますが、実際はもう少し灰色が強く、しっかりと円形に傘の色が分かれています。 

     

    テングタケダマシ

    ツバの縁にトゲ状の被膜が付着したり、ツボの上部にカサと同形のイボが並び、かなり典型的な個体。

     

    ヤマドリタケモドキ

    ここ数日間、ヤマドリタケモドキに恵まれていると言うのは伊達ではなかったようです。7年以上通って1回も見たことのなかった場所に平然と生えています。

    ここまでくると、降水や気温などはそこまで関係なく、9月の初週は外生菌根菌が生えやすいタイミングと考える方が良いですね。

     

    クロハツ

    このフィールドでお目にかかるのは実に6年ぶりです。当時、とんでもない大量発生があったのですが、その年以降、今回の地元の公園では1本も見つからず。他のきのこが相当に多い状況なのでワンチャンと思ったところ本当にありました。

    そして傷を付けたところ、赤色にはなるものの、30分が経過しても赤色のままなので、ニセクロハツだ!と喜んでいましたが、学校に着くころに見るとしっかり黒くなっていたので、普通にクロハツでした。黒変までの時間が長すぎでしょ…

     

    ヘビキノコモドキ

    見るからに毒々しい見た目ですが虫食いが酷く、採取は断念。

     

     

    という訳で今回も1時間ほど公園を彷徨い、前日の夕方の収穫と合わせて11種類のきのこを展示用に持参。

    前日採取のクロハツはどす黒く変色してかなり不気味な雰囲気と化していましたw

    探索記録では一部割愛しましたが、展示したきのこは右上端から時計回りに、

    ヒロヒダタケ、オオシロカラカサタケ、カッパツルタケ、ウスキテングタケ、テングタケダマシ、キアミアシイグチ、ヤマドリタケモドキ、シロハツ、シロハツモドキ、クロハツ、キヌハダニセトマヤタケとなりました。

    ヤマドリタケモドキは予想以上に多く見つかったので一部を食べずに展示。

     

    2日目はクラスの方の仕事もやや多く、1日目ほど長い時間、きのこの解説をできませんでしたが、1日目と同様、標本と共に好評でした。

     

    そして我が生物部では、展示だけでなく、部誌も配布していました。

    その部誌がこちら。なんと表紙画像の真ん中に私の撮影したハリガネオチバタケが使われているんですよ!!

    表紙を作成したのは顧問のようでしたが、美しく撮れていたため、中心に配置したとのことで、やはり顧問には頭が上がりません。

    そして目次にされている部員の名前はここでは全て隠しましたが、まぁ私の書いたページはどれなのか、分からないはずがないですよね。

    きのこ関連のものは全て私著です(笑)

    全てをここに掲載することはできませんが、2024年上半期で確認した珍しい種、アラゲコベニチャワンタケ属の研究について、あとは富士山や合宿での記録を書きました。

    ちなみに、私は4記事7ページ書きましたが、これは部員の中でもずば抜けて多い方です。と言うか他の部員は大抵1記事、多くても2記事でしたので、私だけが異様に多い記事を書いている、と言ったところですね。そして全てがきのこと言うスタイル。顧問からは、「きのこ愛炸裂でしたね。」

    富士山探索や、合宿はブログにフルで公開しているので、私の記事を読むためにこの部誌が欲しい!と思う方は紛れもない私のファンでしょう。もしそのような方がいるのならお会いしたいところです…(笑)

     

     そして、顧問には前々から、当サイトに本名と学校名を載せろ!今後の進路について考えると名前を公開していた方が大学の教授などが見た時に信憑性がある、などと言われていました。2024年9月現在、当サイト、Youtubeなどでは本名や学校名は一切掲載していませんが、私の覚悟が決まり次第、サイトの概要的なページを作成し、そこで本名、学校名を公開しようと思います。しれっと重大発言をしていますが、別に大したことではないのでね。

     

    そんな感じで、まずは部誌に当サイトのリンクを載せました。この部誌を手に取った方なら、私の本名を知ったことでしょう(笑)

     

  • 展示用にきのこを採取1

    9月ですね。どうやら前回の定期考査後の探索から2か月も経過したようです。早すぎやろ!!

    7月に入ってからは時の流れが爆速に感じました。これまでと同じ2か月とは思えない程に早く、2か月も経過したことに恐怖を感じるレベルです。

     

    悲しいですが、覚悟を持って夏休みと別れを告げました。9月になってから1週間経過したところで何を言ってる、と思われるかもしれませんが、富士山紀行が夏休み最後の更新になってしまったのでここで軽く夏休みとは別れようと思います。

     

    と言う訳で、夏休みが終わり、暫く目を背けていた普段の生活に戻ってしまいましたが、9月の初週は文化祭と言う唯一の救いがあります。もしこれで何も行事がなく、普段通りの授業があるだけの生活が始まると言うのなら、私はストレスで干からびていると思います。

    文化祭ではクラスでの出し物があったり、部活での出し物があったりするのですが、去年と同様で、私は部活の方で標本だけでなく、当日採取した生のきのこも展示していきます!

     

    去年は2日とも4種類のきのこを採取し、展示しました。当時は前日に土砂降りが発生し、最高気温が18℃と言う、これまで33℃前後だった状況から急激に下がり、当日の採取探索では凄まじい量のきのこが発生。

    毎年、9月の初週は雨が降ることが多いので、今年も期待していたものの…

     

    あ、雨が…降らねぇ…

    1週間前に見た時は、文化祭3日前に土砂降りの予報でした。しかし当日になるとあらびっくり。

    雨どころか曇りですらなく、雲1つない快晴に。そして最高気温が35℃という、悪魔的な暑さ。そして当日までもずっと晴れ。

    まずい。当日生のきのこを展示できない可能性が出てきた…

    これはやべぇと思いつつも、どうしょうもない。

    とりあえず全身全霊で探し、必ず生のきのこを展示してやる!と奮い立たせ、前日の夕方、軽く採取に行ってきました。場所は松の木と芝生が多い地元の公園です。本命は当日の朝ですが。まぁ本当にきのこは少ないだろうなぁと、当初は思っていましたが…

    ツブカラカサタケ

    おや?いきなり状態の良いきのこがあるじゃないですか。しかも憧れだった種です。地元にもあったんか!?と言う驚きがありますがそれ以前に、生のきのこが採取できたという達成感。取り合えず、明日、生のきのこを展示できるという保証は手にしました。

     

    オオシロカラカサタケ

    でも先程のツブカラカサタケはマグレだろ…と思いながら進むとあらびっくり。

    少々古いですが群生しているではありませんか。取り合えず採取。先程のツブカラカサタケと合わせて、2種類のきのこを展示できるという保証をゲット。

     

    その後、芝生のエリアは乾燥し過ぎているため、きのこは少ないだろうと判断し、雑木林のエリアへ。

    ヤマドリタケモドキ

    えぇ…全く降水せずにヤマドリタケモドキだと!?幻覚じゃないよね!?

    完全に現実でした。普通に驚きましたよ。これがベニタケ属の何かならまだ分かりますが、最高気温が30℃超えの晴れが1週間続いた状態です。しかも子実体の状態的に、最後に雨が降った時に生えた古い個体ではなく、2日ほど前に生えてきた新しい個体です。

    あれ?もしかして、きのこが少ないと思い込んでいただけで、実は普通に生えている系なのかな…

    ちなみに本種は展示せず、私が食べましたw

    シロウロコツルタケ

    やはりきのこはそれなりにあるようです。間違いない。とりあえず、ここまでくれば一安心です。明日の朝、地元の公園に行っても新鮮なきのこが採取できることでしょう。

     

    ウスキテングタケ

    生えてきてから1日弱しか経過していないであろう幼菌。雨が降らずとも、気温が急激に下がった日などに一気に生えてくることがありますが、ここしばらくはずっと30℃超えでした。完全にこれまでの経験から予測できる常識を覆しています。

     

    ザラエノハラタケ

    うん。もう心配はいりません。何なら前日の収穫だけでも十分なレベル。まぁ当然ながら当日も採取しますけどね。

     

    と言う訳で、その他にも数種類収穫しましたが、暗さで思うように撮影できず、割愛。展示用に採取したものは割愛した2種を除いて全て毒と言う狂気の沙汰。

    採取したきのこは明日まで冷蔵庫で保管。何種類もの毒きのこが冷蔵庫で保管される姿は違和感が凄まじかったです。

    と言う訳で、心配は不要でしたね(笑)

    では明日、当日の朝、地元の公園でも採取に行きましょう。おやすみなさぁ~い。

     

    ( ˘ω˘ ) スヤァ…😴 ( ゚д゚)ハッ!🤯

    おはようございます。当日の朝です。日没と同時に家を出て、地元の公園へ直行します。

    去年は、当日も曇りと雨だったため、当日の採取時はなかなかに寒かったものの、今年は普通に晴れなので、やや涼しい程度。暦上では秋にあたる9月ですが、正直秋の気配は0です。

     

    オニタケ

    毎年、9月の初週にアカキツネガサが大群生する場所があり、去年もそこで採取したアカキツネガサを展示しましたが、今年は1本も見つからず。

    代わりにオニタケが群生していました。

    そしてもう、心配は完全に不要となりました(笑)

     

    キリンタケ

    ぱっと見、イボテングタケかな?と思いましたが何か違う。何となく灰色が強いな..と違和感を感じながらも、有名な毒キノコなので展示には持って来いだと思い採取。するとツボの形状が明らかに違います。がちか!?この不明瞭に近いツボと灰色のイボを持つ種は奴しかいない!

    そう、キリンタケでした。7月に山梨県で確認したものの、老菌だったため、幼菌は初めて見ました。と言うか、7年ほど通っている公園なのにも関わらず、初めて見ました。

     

    キリンタケだという決め手となったのがこの成菌です。少し離れた所で立派な個体がありました。全体的な形状はガンタケやコガネテングタケに近いように感じました。そしてテングタケ属では見慣れない灰茶色のカサを持っています。

    それにしても、7年も通っていながら、初めて見るとは…

    この成菌は、極めて立派で美しいので、採取せずに撮影だけとしました。

     

    テングタケダマシ

    テングタケのミニチュアって感じの雰囲気です。

    何となくですが、地元のフィールドでは硬めの地面から出ていることが多い印象があります。

     

    ヤマドリタケモドキ

    まじか!?正直一番驚きました。今回訪れた地元の公園でもヤマドリタケモドキが発生することはかなり前から知っていたものの、1年に1回見つかるか見つからないかというシビアなレベルでした。

    そして状態が良さそうに見えても内部は虫に食い荒らされていることしかありませんでした。

    ですが今回はどうでしょう。1週間以上降水しなかったにも関わらず2本も出ています。そして虫食いが全くありません。えぇ…どうなってんの…

    そして過去に類を見ない程にデカい。本当にどうなってんの…そう思う限りでした。

     

    と言う訳で、1時間ほど探索をし、前日のものと合わせて十分すぎる収穫となりました。

    そしてお待ちかねの展示です!去年と同様で、部室の机1つを、私のブースとして使用させて頂けました。

    割愛した種も含め、1日目は12種類の展示です!そのうちの7種が毒成分を含みますw

    さらに猛毒が3つもあるという狂気の沙汰。

    そして私のブースでは、生のきのこ以外に乾燥標本と苔も展示しました。乾燥標本のほとんどは今年採取したものです。冬虫夏草がやや多めかな?

    苔は私が自宅で育てているヒノキゴケとミズゴケを持っていき、他は部室で顧問や生徒が育てているものです。

     

    1日目、多くの人々が見に来てくださりました!非常に興味を持っていろいろと質問など頂き、充実した時間を過ごせたと思います。やはり毒の種は初めて見たような方には盛り上がり(?)ますね。

    と言う訳で文化祭の1日目は成功と言えるでしょう。