冬虫夏草本格シーズン2

前記事の翌日です。前日は適当な場所選びでそこそこ冬虫夏草を見つけられたので今回は期待でしかない、そんな気分で植林地へGo!

とりあえず4時30分に起きようと目覚ましをセットしましたが30分寝坊(笑)

乗換案内で最寄り駅までの時間を調べると今すぐ出ても電車がないということで1時間ほど家でダラダラし出発しました。

 

最寄り駅に近づくにつれて感じる懐かしさ、窓から見えるのは5歳ぐらいのときから登山でよく行ってた山々、数多くの思い出を作ってくれた清流。

 

すいません。書いている途中で思い出したら泣きそうになるほど懐かしくて余計な部分を入れてしまいました笑笑

 

まぁそんな感じで到着しました。

林道から沢の近くまで降りて探していきます。

地元は1週間ほどほぼ雨が降ってなかったのですが今回の場所は結構濡れています。短期的な雨が多いのかな。

 

いつも通り苔むした朽木、地面を凝視してると…

早速カメムシタケを発見しました。カメムシタケは比較的冬虫夏草の中では見たことがあります。自分自体冬虫夏草を本気で探すようになったのが最近なため図鑑用に撮影できてよかったです。

一応追培養用に持って帰ることにしました。未成熟でしたし。

 

結構幸先よく見つかったので安心。

 

ヒナノヒガサを発見。前回よりも色が薄い個体が多めでした。

 

ぱっと見チャツムタケかなと思いましたがヒメキシメジです。スギから生えているのは初めて見ました。

 

それにしても涼しいです。下山後の暑さを考えると帰りたくなくなるレベルで沢のある植林地は涼しいです。

ジャゴケ?ぜにごけ?から滴り落ちる湧き水がもう飲めそうなレベルできれいですね。夏の暑さを忘れさせてくれます。

 

きのこだけでなく苔などにも癒されながら探していると見覚えのない浅黒いきのこが…

まさか…

ヒカゲシビレタケやないかい!

このきのこは知らない人からしたらただのきのこですが所持するだけで犯罪になる「薬物」です。幻覚性の毒成分を含んでいます。当然裏を撮影するために抜くのもアウトです。ただこの見るからに「毒」って感じの見た目がいいので美しく撮影させていただきました。

 

倒木で群生を発見。これはクヌギタケ属に見えましたがハイチャヒダサカズキタケですね。

その場でハイチャヒダサカズキタケだと分かったかのような前文でしたが実際クロサカズキシメジに雰囲気が似ているなと思って結局自宅で判明しました。

この写真以外にもこの日はかなり撮影できたので図鑑にも掲載予定です。

 

一旦沢から林道に戻ってみると崖でまたカメムシタケを発見。これも未成熟個体ですね。気づいた方もいると思いますが本種の画像だけ他の画像よりも品質が劣ってますよね?そう、自分のカメラだとカメムシタケは細すぎてピントがうまく合わないんですよね。頑張ればいけますがそれでも少し劣ってしまいます。まぁわざわざ新しくカメラを買う必要はないと思いますが。

 

ヒロヒダタケもありました。先月見つけた個体よりも小さくて控えめでした。当サイト図鑑に載っている種ですが異様に大きくてゴツいやつからこの画像のようなものまで幅広いので是非図鑑の方でも見てみてください。

 

そしてまたカメムシタケを発見。結構コンスタントに見つかりますね。

全部未成熟で同じくらいの長さなので結構同じようなタイミングで出てくるのでしょうか。

 

 

少し進んだ崖で小さくとも目立つきのこを発見。ヌメリアカヌマベニタケです。個人的に前からかなり見つけたかった種だったのでこの日一番喜んだ発見だったと思います。

ワカクサタケ属で透明感のある条線や柄にまである粘性がトップクラスに好きなきのこです。

 

ヒノキの根本を見ると白いものが点々と。これはニカワハリタケです。ネットで調べて出てくる画像よりも明らかに小さいですが間違いないです。

図鑑ではスギやヒノキ材から発生と書いてあることがありますが最近まで亜高山帯のモミやカラマツでしか見たことがなかったのですが去年の10月からこのフィールドでスギやヒノキからの発生を確認できました。

食べられますが小さすぎるのでスルー。

 

そろそろいつも引き返す場所になり、新規開拓してもよかったのですが来た道で見逃していたものがないかと思ったので探しながら下山。まぁ沢沿いにいたときに見てなかった林道沿いを探したかったということです。

 

 

探したら意外とあっさり発見。最初は枝に付いているAkanthomyces属の何かかと思いましたが触れると白い胞子がふわりと舞いました。また枝についているのではなくクモの巣に引っかかったイモムシから生えているようです。

ハナサナギタケだと思います。サナギタケがイモムシから生えるたらイモムシタケと呼ばれるようにこれはハナイモムシタケとでも呼んでおきますか。 

 

先月ハナサナギタケを見つけた場所に入るとやはりありました。今回は朽木から出ていました。ただでさえ脆い種でそこまで大きくないのでさすがに掘るのはやめておきました。

 

その後は行きにも見た道なので特に見つからず麓へ。

しかし最後で…

 

枝に何やら奇妙な物体が。これはAkanthomyces aculeatus?でしょうか。最初ハナサナギタケに見えましたが様子が違います。そして子実体の周りにある黒い網目。こんなもの見たことがありません。これもこの冬虫夏草の一部なのかとも思いましたが違うようです。自分なりに考えたところ繭か?という考えへ。まぁ帰ってゆっくり調べようと思い今回の探索は終了しました。 

 

実は私、きのこの観察会にも入っていて、その会員限定の掲示板にこの種を投稿してみたんですよね。やはり周りにある黒い網目についての質問が来ました。最初はクスサンなどのように網目状の繭を作る蛾の幼虫から生えており、繭を作っている途中で幼虫から発生したのだと考えました。しかしその後アカスジシロコケガの繭が似ているとコメントをいただき、調べたところ完全に画像の網目と一致しました。

 

もともとアカスジシロコケガは幼虫時に自分の体にある毛を使いかなり目の粗い眉を作るようで、中の蛹が丸見えな感じです。そのためこのような見た目になったと言ったと思われます。

確かにコケガの仲間をこのフィールドでかなり見たなと思い完全に納得できました。

 

かなり不気味な見た目だったので持って帰ったりはしていませんが、この手の地上生冬虫夏草は結構子実体の寿命が長いので次回訪れた時にあったらより観察しようと思います。

ちなみにアカスジシロコケガ調べてみると見たことのない紅白の蛾でそこそこ珍しいようなので貴重な経験ができてよかったです。

 

まぁこんな感じで2日間菌類に恵まれて過ごすことができました。また本格的な探索に行けるよう適度に雨が降ってほしいところですね。

 

来週は釣りに行きます!

今回はここで離脱とします。

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